中身は、4連コンボのネット詐欺

 これは、「フィッシング詐欺+不正アクセス+偽セキュリティソフト詐欺+詐欺メールの踏み台」という4連コンボのネット詐欺となっています。最初のメッセージからデタラメで、あなたが写っている動画など存在しません。そして、ログイン画面も偽物です。

 Facebookのアカウント情報を入力したら、犯人はあなたのFacebookに不正アクセスします。そして友だち全員に、先ほど送られてきたのと同じ文面のメッセージを送付します。さらに、セキュリティの偽警告を出してセキュリティアプリを購入させるというものです。

 犯人の目的は、ねずみ算式に詐欺URLを拡散することです。一定の割合で引っかかる人がいるので、とにかくたくさんばらまこうとします。そして、偽のVPNアプリを売りつけるか、もしくは既存のVPNアプリのアフィリエイト報酬を得ます。そのため、VPNアプリは詐欺と関係ないことが多いです。

スパムメッセージが届いたら、どう対応すればよいか

 このネット詐欺を回避するには、まず、最初のメッセージを信用しないことです。この手の事例があることを知っていれば無視できます。このメッセージが届いたらリンクをクリックせず、単に無視してください。

 リンクをクリックしてしまった場合でも、そのサイトをよく見てみると、TiktokのURLなのにビデオへのアクセスをFacebookが許可するとか、ログイン画面の「ログインする」以外のすべてのリンクが無効になっている、日本語表示なのに言語が「English」になっているなど、怪しいところだらけです。セキュリティ詐欺も定番なので、その手の画面が出た時にはブラウザやアプリごと終了させてしまいましょう。ここで表示される偽の画面からログインしてしまうと、犯人の不正アクセスを許すことになり、今度はあなたのアカウントから詐欺メッセージが送られることになります。

 ちなみに、VPNアプリはそれ単体でも詐欺が横行しています。VPN機能やプライバシー保護機能がないのに、あるようにうたい、高額なサブスクリプション料金をせしめようとするアプリもあるのです。もしVPNアプリを選ぶ場合は、定評のあるメーカーから購入しましょう。