ドル高が進行し、ユーロの対ドル相場は年初から約7%下落している。その結果、市場では20年来の疑問が再び浮上してきた。今年はついにドルとユーロの価値が等しくなるパリティが実現するのだろうか?昨年末時点で1.137 ドルだったユーロは、今月に入り1.035ドル付近まで下落。19日の終値は1.059ドルで、パリティまであと5.5%に迫った。ユーロとドルが前回、パリティに達したのは2002年終盤だが、ここ数年にもパリティが視野に入った時期があった。ドナルド・トランプ氏の米大統領当選が決まり、連邦準備制度理事会(FRB)による一連の利上げ観測が高まった2016年終盤にも、ユーロはパリティに向けて下落した。ところが、欧州経済が予想以上の成長を遂げたことで、17年に入ってユーロ安の流れは反転した。