中国の金融拠点である上海市が2カ月余りにわたって続けてきたロックダウン(都市封鎖)を近く解除する見通しとなった。新型コロナウイルス感染による死者が4日連続でゼロとなったほか、新規感染者数も3月初旬以来の水準に減少している。上海市政府によると、住民2500万人の大半が6月1日から自宅待機を解かれ、出勤が可能になる。高リスク地域を除いて、すべてのビジネスが営業再開を認められるほか、バスや電車も通常の運行スケジュールに戻る。自家用車の利用制限も解除される。ショッピングモールなど商業施設は収容定員75%での営業が認められる。上海当局は5月31日、前日時点で新規の市中感染者数が29人となったと発表した。4月の1日平均の1万8000人から大きく減少しており、規制緩和の余地が整った。上海市内を自由に移動するには、これまで48時間以内にコロナ検査で陰性反応を提示する必要があったが、72時間以内に緩和される。