全米に電気自動車(EV)の充電スタンド網を構築する取り組みは、遅々として進まない。各州が、新しいサービス産業の立ち上げに割り当てられた公的資金をうまく分配できずにいるためだ。バイデン政権は、新しい充電ステーションの設置に向け、全米の州に計75億ドル(約9700億円)を支給する構えだが、最近の同様の取り組みは、それが前途多難なことを示唆している。フォルクスワーゲン(VW)のディーゼル車排ガス不正問題の和解金28億ドルの一部として、州は充電ステーションに利用可能な4億2400万ドルの資金を受け取った。4年以上がたった今、使われたのはその48%にとどまる。イリノイとコネティカットを含む6州は、VWの和解金を充電設備に使用する計画を明らかにしているが、まだ一切交付していない。調査会社アトラス・パブリック・ポリシーのデータによると、4州は資金を低排出のバス車両など他のプロジェクトに利用する計画だ。ハワイ、ニューメキシコ、サウスダコタ、ニューヨークを含む30州は、利用可能な資金のほとんどを交付している。
米EV急速普及も充電器不足、補助金活用されず
政権はさらに資金を準備、多くの州は過去の資金を使い切れていない
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