「小学校の授業でiPad」は効果的?大変?私立・公立校の教員6人に実態を聞く写真はイメージです Photo:PIXTA

2017年に文部科学省が公示した「学習指導要領」には、義務教育課程からのプログラミング教育やICT(Information and Communication Technology、情報通信技術)活用が明記された。そして、2020年度から全国の小学生に高度情報化社会に必要な知識や理解を促す授業が始まっている。オンラインのニーズが高まったコロナ禍がICT教育の後押しになったと言われるが、実態はどうなのか? 都内の私立・公立の小学校の先生たちに取材した。

コロナ禍で
デジタル教育の環境整備が加速した

「今の小学生は区から支給されたiPadで、Google スライドを使ったプレゼンテーションをするんだ!」。小学校4年生の息子を持つY氏は5月に行われた授業参観で驚いたという。

 Google スライドは、他のユーザーと共同編集もできるオンラインのプレゼンテーションツールだ。大人がビジネスの現場で使うことも多い。「小学生が授業で使いこなしているなんて、すごいと思った」と、Y氏は自分たちが受けてきた紙と鉛筆の授業とは全く違う小学校の姿を知った。

 プログラミング教育は、2017年に改定が公示された文部科学省の「学習指導要領」で、必修化が明記された。2020年に小学校へ、2021年に中学校へ、そして2022年には高校へと導入された。