日本銀行の黒田東彦総裁が、「家計の値上げ許容度が高まっている」とした発言について釈明に追い込まれた。それほど値上げラッシュに対する人々の不満や不安が高まっている。そこでファイナンシャルプランナー(FP)として、値上げラッシュを乗り切るための「三つの家計防衛術」をお伝えしたい。キーワードは「見直し・見える化・振り返り」だ。(ファイナンシャルプランナー〈CFP〉、生活設計塾クルー取締役 深田晶恵)
年5万~7万円の負担増は
3つの防衛術で乗り越える!
食品や日用品、電気、ガソリンなどの値上げが止まらない。まさに「値上げラッシュ」の到来だ。各シンクタンクに所属するエコノミストの多くが、家計に与える影響を試算している。人によって用いる前提条件が違うため試算結果は同一ではないが、世帯当たり負担額の増加はおおむね年5万~7万円のようだ。
物価上昇前と同じ生活をしていると、その分家計にお金が残らないことになる。今回は「値上げを乗り切る家計防衛術」を考えてみよう
生活必需品の値上げは一時的なものではなく、しばらく続くことになるだろう。紹介する家計防衛術は三つ。最初にお伝えしたいのは、「できることは、何でもやる」「順不同でいいから、手を付けやすいものからすぐに実行する」という2点が肝心だということ。早く取り組むほど効果が高まるはずだ。
それでは、「見直し・見える化・振り返り」のキーワードと共に三つの家計防衛術の極意をお伝えしよう。