スタンフォード大学・オンラインハイスクールはオンラインにもかかわらず、全米トップ10の常連で、2020年は全米の大学進学校1位となった。
世界最高峰の中1から高3の天才児、計900人(30ヵ国)がリアルタイムのオンラインセミナーで学んでいる。そのトップがオンライン教育の世界的リーダーでもある星友啓校長だ。全米トップ校の白熱授業を再現。予測不可能な時代に、シリコンバレーの中心でエリートたちが密かに学ぶ最高の生存戦略を初公開した、星校長の処女作『スタンフォード式生き抜く力』が話題となり、ロングセラーとなっている。
ベストセラー作家で“日本一のマーケッター(マーケティングの世界的権威・ECHO賞国際審査員)”と評された神田昌典氏も、
「現代版『武士道』というべき本。新しい時代に必要な教育が日本人によって示されたと記憶される本になる」
と語った本書の要点と本に掲載できなかった最新情報をコンパクトに解説する本連載。
今回は、スタンフォード大学フットボール部アシスタントコーチの河田剛氏と星校長との初対談・前編をお届けする。
スタンフォード大学フットボール部
アシスタントコーチ
スタンフォード大学フットボール部アシスタントコーチ
1972年、埼玉県生まれ。城西大学でアメリカンフットボールを始め、1995年からリクルートシーガルズ(現オービックシーガルズ)で活動。選手として4回、コーチとして1回、日本一達成。1999年の第1回アメリカンフットボールW杯優勝メンバー。引退後、2007年に渡米し、スタンフォード大学アメリカンフットボール部でボランティアコーチに。2011年より正式採用され、オフェンシブ・アシスタントに就任。現在は大阪経済大学客員教授も務める。近著に『不合理だらけの日本スポーツ界』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。
星友啓(以下、星):今回は対談ゲストに「河田剛さん」をお招きました。
河田さんは、日本国内アメフトチーム「リクルート・シーガルズ(当時。現在オービック・シーガルズ)」の選手として、日本選手権優勝、第1回アメリカンフットボール・ワールドカップ出場。
その後、渡米され、スタンフォード大学フットボール部のアシスタントコーチとしてご活躍されています。
今回は、スタンフォード大学のアメフト事情や、日本とアメリカのスポーツ文化の違いなどについて伺いたいと思います。
河田 剛(以下、河田):私は今、スタンフォード大学アメリカンフットボール部のアシスタントコーチをやっています。
なかでも、私が担当しているのはオフェンス側の「オフェンシブアシスタント」というものです。
アシスタントは、私を含めて10人ほどいます。
そのアシスタントの上には、10人のフルタイムコーチと1人のヘッドコーチがいますが、そこを目指して日々の仕事に励んでいます。
大学アメフト・ヘッドコーチ、驚きの年収
というのも、アシスタントとフルタイムコーチでは、待遇が全く違います。
スタンフォードのフルタイムコーチの場合、最低でも年俸約2500万円ほどで、大学のキャンパス内に自宅や自動車が報酬として与えられることもあります。
もしかしたら、日本人でアメフトについて詳しい方は少ないかもしれませんが、実は、今アメリカの大学フットボールで一番お金をもらっているヘッドコーチだと、12ミリオンドル(日本円で約15億円)ほどにもなるんです。
星:それはプロの方ですか?
河田:いえ、プロとは限らず、大学も含めてです。
星:スタンフォード大学のコーチの中で一番もらっている方でどれくらいなのでしょうか?
河田:今のヘッドコーチは、7ミリオン(日本円で約9億円)ほどもらっていると思います。
星:そんなにもらっているんですか? 全然知らなかったです。
では、アメフトに関して、日米では競技人口や経済的規模の差はありますが、何か違いを感じる部分はありますか?