スタンフォード大学・オンラインハイスクールはオンラインにもかかわらず、全米トップ10の常連で、2020年は全米の大学進学校1位となった。
世界最高峰の中1から高3の天才児、計900人(30ヵ国)がリアルタイムのオンラインセミナーで学んでいる。そのトップがオンライン教育の世界的リーダーでもある星友啓校長だ。全米トップ校の白熱授業を再現。予測不可能な時代に、シリコンバレーの中心でエリートたちが密かに学ぶ最高の生存戦略を初公開した、星校長の処女作『スタンフォード式生き抜く力』が話題となり、ロングセラーとなっている。
ベストセラー作家で“日本一のマーケッター(マーケティングの世界的権威・ECHO賞国際審査員)”と評された神田昌典氏も、
現代版『武士道』というべき本。新しい時代に必要な教育が日本人によって示されたと記憶される本になる
と語った本の要点と本に掲載できなかった最新情報をコンパクトに解説する本連載。
今回は、元トップ営業マンの河合克仁氏と星校長との初対談・前編をお届けする。

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星友啓(以下、星):今回の対談では、大手人材教育コンサルティング会社にて、20代で歴代営業記録(当時)の6倍以上を更新。現在は教育コンサルタントとして独立され、多数の組織、また、外資系金融機関の日本一の営業マンやマネジャーといったプロビジネスマンをクライアントにお持ちの「河合克仁」さんをお招きしました。

【スタンフォード校長×伝説の営業マン】商談で絶対「NO」と言われない人がやっている“ゼロストレス”営業とは?河合克仁(かわい・かつひと)
1982年、愛知県豊橋市生まれ。2006年に筑波大学体育専門学群卒業後、日本経済新聞の「入社したい企業調査」にもランクインする人材教育コンサルティング会社に入社。在籍時には、20代で歴代営業記録(当時)の6倍以上を更新。社長賞、MVPなどの社内表彰も多数。
2014年に独立し、“みらいをつくるきょういく”をコンセプトとする株式会社アクティビスタを設立。上場企業や100年以上続く老舗企業、グローバル企業といった組織から、外資系金融機関の日本一の営業マンやマネジャーといったプロビジネスマンをクライアントに持つ。
筑波大学非常勤講師(キャリア教育、起業家教育)。内閣府地域活性化伝道師。
共著として、『世界中の億万長者がたどりつく「心」の授業』(すばる舎/ビジネス書グランプリ2020[自己啓発部門]入賞)、『世界のエリートが実践する 心を磨く11のレッスン』(サンガ)など。「計画的偶発性理論」をベースとし、自分よりもはるか先を行くスゴい人とご縁を深め、ご紹介の輪を広げることが特技。Twitter(@kawai_edu)等で日々の活動も発信中。

 まず、河合さんが出版されたばかりの著書、『今日からできる ゼロストレス営業』を私自身も読ませていただいて、一番の感想として、営業のテクニックとして勉強になることはもちろんのこと、コミュニケーション全般に使えるものが多いなと感じました。

 ですので、本職で営業活動をされている方のみならず、人とのコミュニケーションを必要とする全ての方に、ぜひお読みになっていただきたいと思います。

 そこで今回は、書籍の中でも取り上げられていた、特に『「NO」と言わせない! 5つのポイントというテーマに的を絞り詳しくお話を伺います。

河合克仁(以下、河合):私がこれまで営業活動をする中で、常々感じていたことがあります。それは、セールスをするうえで、運良く「YES」と言ってもらえることはありますが、運悪く「NO」言われることはないということです。

 ですので、まず大前提として、お客様がなぜ「NO」なのかの原因を理解することが、大切になります。「NO」の原因と対応方法は5段階あります。

【その1】相手は、そもそも「興味」を持っていますか?

河合:まず第一段階として、「そもそも興味がない人を深追いしてはいけない」ということです。

 たとえば、「無下には断れない方からの紹介できた」「当時は興味があったけれども、今はそれどころじゃない」というように、興味がないがその場にいるという状況があります。

 そのような「心ここにあらず」の人を、なんとかその場に留め、なんとか今日中に契約を持って帰ろうとしてしまうとお互いによくありません。

 僕の哲学としては、「繋がり続けていけば、次に会うことができれば、きっといつかお力になれるタイミングがある」と考えています。

 ですので、せっかくご縁をいただいたのであれば、無理にそこで深追いをして縁を切ってしまうのではなく、相手に合わせて今後の関係を続けていくことを大切にしています。

星:たとえ今は、相手に興味を持たれていなかったとしても、せっかくのご縁ですから、相手の気持ちを尊重して対応し、関係性を継続させておくと。

 そうしたら、またタイミングが来たときに契約に結びつくかもしれない。

 そのために「無理な深追いはしない」ということなのですね。