ロイド・オースティン米国防長官は15日、ブリュッセルで他国の国防担当相らと会談し、ウクライナが対ロシア戦争で何を必要としているのかを協議する。一方、ウクライナ東部ドンバス地方では、ロシアが激しい攻撃により、まだ支配していない二つの主要都市を占領する寸前だと伝えられている。ウクライナがロシアへの反撃のため緊急に必要とする西側諸国の武器は、戦場への到着が遅れている。この状況は、米国がウクライナにおいて、これまで繰り返されてきたパターンに陥りつつあることを示唆している。米国は海外の紛争に関与し、初期にある程度の成功を収めるが、目的を達成できずに終わる。これを「中途半端な措置のわな」と呼ぼう。第2次世界大戦後、米国は二つの相反する責務の板挟みとなることが何度かあった。一つは、侵略などの脅威に対応するために軍事的手段を含む措置を取ること。もう一つは、最初の措置が不十分であった場合――しばしばあることだが――コストとリスクを抑えるために措置を制限することだ。