ディズニーPhoto:123RF

ディズニー(正式企業名:The Walt Disney Company)の収益はコロナ禍で大打撃を受けたが、同社がコロナ前から注力していた「Disney +」が急成長している。人気動画配信サービスである「Netflix」と比較すると、Netflixの最大の弱点が見えてくる。(マサチューセッツ州立大学MBA講師 齋藤浩史)

 コロナの蔓延は、世界の動きを止めることになりました。人々が外出を控えたことは、ディズニーの経営を圧迫していきました。ディズニーの経営陣は、この事態が収束するのをただ待つだけしかなかったのでしょうか?それは違います。

 実は、コロナが発生する前からディズニーは、新たな戦略を打ち出していたのです。ディズニーの決算書から、彼らの驚くべき新戦略を深掘りしていきましょう。

ディズニーのPLはどっち?

 まずは、クイズから始めていきましょう。以下はディズニーとストリーミング界の巨匠ネットフリックスの2社のCFS(キャッシュフロー計算書)です。AとBどちらがディズニーか当ててみてください。

 ちなみに、イメージ図内の各キャッシュフローは相対的な割合を示しているため、実際の数値とは異なります。そのため、各キャッシュフローのプラス(マイナス)の大きさを参考に考えてみてください。

ディズニーと比べたNetflix“最大の弱点”とは?「Disney+」は魔法の杖だ出典:The Walt Disney CompanyとNetflixの10K(年次財務報告書)を基に筆者作成

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