米連邦最高裁判所は24日、人工妊娠中絶を憲法上の権利と認めた1973年の「ロー対ウェード」判決を覆した。多数派判事の多くはその際、中絶権を確立した判決が「はなはだしい間違い」だったことに焦点を当てていた。クラレンス・トーマス判事の見解は、より幅広いものだった。トーマス判事は多数意見で、「ロー対ウェード判決の法的な論拠が間違っていたならば、最高裁がこの数十年の間に認めた、憲法に明記されていない他の権利の論拠も間違っていたことになる」と指摘した。そうした権利には、夫婦が避妊具を使う権利や(2015年に認められた)同性婚の権利などがある。トーマス判事のこうした姿勢を受け、今回の「ドブス対ジャクソン女性健康協会」訴訟の判決を契機に、これらの権利に対して新たに異議を申し立てる動きが近いうちに増える可能性が高まった。
米最高裁トーマス判事の意見が物議、同性婚や避妊の権利再検討示唆
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