欧州は今冬の電力不足を防ぐため、通常では考えられない国に支援を求めている。戦乱に見舞われたウクライナだ。ロシアが暖房設備や発電所の動力源となる天然ガスの供給を絞る中、欧州連合(EU)加盟国とウクライナ政府は、ウクライナの送電網をEU諸国と本格的に接続する計画を加速している。このプロジェクトは、ウクライナがロシアによるインフラ攻撃を受け、大規模な停電に備えていた戦争初期からの目覚ましい転換を示す。数百万人が国外に避難したウクライナは現在、余剰電力を抱えており、当局者によると、同国はこうした電力を販売することで何十億ドルもの利益を得て戦費に充てられる可能性がある。ウクライナ政府とEU加盟国は、ウクライナの余剰電力をEUに輸出するルートを開設しようと努めている。当初は少量だが、欧州企業は深刻化するエネルギー危機の中、自国で生み出す電力より低価格で電力を確保できるようになる。
欧州、ロシア産ガスの代替はウクライナから
住民の大量流出でエネルギーの余剰生まれ立場逆転
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