コロナ禍が落ち着き始めたことで、市況も少しずつ回復しつつある。しかしビジネス界では、コロナショックから立ち直った企業と不調から抜け出せない企業とで明暗が分かれている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はデンソーやブリヂストンなどの「自動車部品/産業車両」業界5社について解説する。(ダイヤモンド編集部 宝金奏恵)
5社全てが増収
ブリヂストン・豊田豊田自動織機は2割超
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の自動車部品/産業車両業界5社。対象期間は22年1~3月期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・デンソー
増収率:5.5%(四半期の売上収益1兆5065億円)
・ブリヂストン
増収率:22.5%(四半期の売上収益8910億円)
・豊田自動織機
増収率:24.0%(四半期の売上高7372億円)
・住友電気工業
増収率:8.4%(四半期の売上高9288億円)
・アイシン
増収率:2.7%(四半期の売上収益1兆491億円)
自動車部品/産業車両業界の主要5社では、全社が前年同期比で増収となった。特にブリヂストンと豊田自動織機は2割超の増収だったが、その要因は何か。
次ページ以降では、各社の増収率の推移を紹介するとともに、直近四半期の業績について詳しく解説する。