ふるさと納税は自分が選んだ自治体に寄付を行うことによって、寄付額のうち2000円を差し引いた額が所得税と住民税から控除されるという制度。認知度は90%を超えているにもかかわらず、個人住民税の納税義務者約5900万人のうち、ふるさと納税を実際に活用した人の数は2020年で552万人(総務省)。つまり活用している人はまだ1割程度だ。

「ふるさと納税は、知っている人は多いのですがやっている人は意外と少ないのが現状。自分が払うべき税金を好きな場所に寄付する形で払うというだけでなく、返礼品がついてくるお得な制度です。活用している人の中には、返礼品を上手にお歳暮やお祝いなどの品として活用する人もいます」

 会社員などの場合は、ふるさと納税の限度額も計算しやすく、確定申告なしで控除が受けられる「ワンストップ特例制度」を使うことで面倒な手間も省けるという。カタログ感覚で品物を選び、支払った金額がすべて税金の控除になるお得な制度を活用しない手はない。

「かめタイプの人は、この他にポイ活など、リスクなしではじめられるものから手をつけてみてください。さらにそこから貯まったポイントを活用して、iDeCoやNISAなどの投資信託をはじめるという流れも見えてきます」

うさぎタイプがモチベーションを持ち続けられるのは
即金になる実働系副業

「よし! 稼いでやる」と副業をはじめてみるものの、だいたいすぐに結果が出ずに「やっぱり無理」「面倒になってきた」と諦めてしまううさぎタイプの人は、メルカリで不用品を販売や、得意分野の代行業で時間と労働をお金に変えてみるという体験がおすすめだという。

「うさぎタイプの人は、『なんだ、動けばお金は入ってくるじゃないか!』という体験こそが、最大のモチベーションになります」(小林さん)

 ウーバーイーツをはじめ、自分が好きなことや趣味を「代行業」として副業にできるものは少なくない。それらを、「くらしのマーケット」や「ココナラ」などのスキルを販売するWEBサイトなどで販売すると、収入を得ながら、人に喜ばれながら、自分も楽しめるという。

「本業で培ったスキルや、楽しくてやっている趣味も個人の得意を売りたい人と買いたい人を仲介するスキルマーケットで販売することができます。たとえば、事務系の仕事をしている人で文書作成が得意ならその代行を、語学が得意なら簡単な文章チェックや翻訳で収入を得ることができますし、占いが趣味なら占いを販売することも可能です」

 ここで大切なのが、うさぎタイプは上手に目の前にご褒美にんじんをぶら下げる必要があるということ。

「仲間を作って目標設定をしたり、やっている副業をまるでRPGゲームのように楽しんだり、なるべく早くに収入が得られることからはじめたり、楽しいと思えることをチョイスすることを意識してみてください」

小林昌裕(こばやし・まさひろ)
「収入の柱を増やし、人生を選べるようになる」を理念とする副業アカデミーの代表。著書に『お金のなる木を育てなさい』『ふがいない僕が年下の億万長者から教わった「勇気」と「お金」の法則』などがある

AERA dot.より転載