296GTBは、フェラーリの新たな主役。時代が求める環境性能を備えたMRスポーツである。3L・V6ターボ(663ps)とモーター(167ps)を組み合わせ、システム出力830psを実現。最高速は330km/hに達し、EVとして25km走る。エレガントでレーシーな造形にはかつての“ディーノ”の面影が宿る。
市販ハイブリッドカー第3弾
車名は2.9Lの6気筒エンジンを積むクーペ
296GTBはフェラーリの市販ハイブリッドカー第3弾である。第1弾は限定車のラフェラーリ(2013年発表)、第2弾は2019年デビューのSF90シリーズだった。SF90は、フロント2/リア1基の3モーター構成の旗艦PHEVモデル。限定車ではないが、価格は5000万円オーバー、スーパースポーツの中でも特別なポジションにある。対して296GTBは、今後の主力車である。つまり1970年代に登場した308GTBを出発点とする2シーターV8ミッドシップの後継車であり、ロードカービジネスの大黒柱だ。
車名が表しているのは“2.9Lの6気筒エンジンを積むクーペ”。システム出力は830ps。従来から2気筒減らす替わりに電気モーターと大容量バッテリーを積み込み、性能的にはF8トリビュートを上回った。