【ひろゆきが考える】弱者にとことん優しい社会の作り方ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

SNSの総フォロワー数は300万人を超え、YouTube動画の月間再生数は3億回を超えるなど、現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の代表作『1%の努力』では、「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、人生の原点をマジメに語っている。
この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

弱者が生きにくい社会

 あなたは社会的強者でしょうか、それとも弱者でしょうか。

 この世は、勉強ができたり、お金を稼げたり、社会的コミュニケーションができる人にとっては生きやすい社会です。

 一方で、勉強が苦手だったり、お金が稼げなかったり、人とうまくコミュニケーションがとれない人には、生きにくい。

 努力でなんとでもできればいいのですが、生まれた時点で後者であることが決まってしまうこともあります。

 じゃあ、弱者は諦めて生きなければいけないのでしょうか。僕の考えは、少し異なります。

たまたま生きやすかっただけ

 社会に順応できて、バリバリ働いて暮らせる人は、そのまま頑張ってくれればいい。

 そういう社会に生まれたことを感謝しましょう。

 でも、もしかしたら、「足が速いこと」によって生きやすさが決まってしまう可能性もあったのです。

 アフリカで「シカ」として生まれてきたとしたら、ライオンやヒョウから逃げるように「目がいいこと」「足が速いこと」などが社会で生き抜くために必要な能力だったはずです。

 というように、あなた自身の能力は、それが受け入れられる社会が存在することが必要条件なのです。

 そうであるならば、それに適応できない人を受け入れられるような社会にしていくことも、能力がある人がやるべきことだと思うんですよね。

働かなくていい社会もあり?

 僕は、「食べ物をタダにする」という方法が実践できないかと考えています。

 一部の地方自治体によって、食料を買い取るのです。

 日本には、必要以上に備蓄されたり、値下がりするのを防ぐために破棄するような野菜が残っていたりします。

 それらは捨てるのではなく、一部の地域で食べられるようにすればいいと思うんです。

 また、地方には廃墟になってしまったアパートや家が余っています。それも解放していいと思います。

 そして、「働きたくない人」をタダで住まわせて、食料を与えるのです。

 その代わり、掃除や料理などは義務にして、身の回りのことはやってもらうようにします。それにより、「誰かのために生きる」という役割が与えらますし、何より人とのつながりができます。

思い切ったことをやってみては?

 今の日本は、なかなか居場所が見つけられません。

 友達や家族がいないと、最初の知り合いと出会うことすら難しいのです。

 それに、社会人としてバリバリ働くことが大前提となっています。それができない人には、非常に生きにくい。

 だったら、それ以外の選択肢を社会に用意してもいいのではないかと思いました。まあ、考えのひとつでしかありませんし、実現は難しいとは思うのですが、それくらい思い切ったことをやらないと、息苦しい社会が変わらないのではないかと思うのですが、みなさんはどう思いますかね?

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。著書に、45万部を突破したベストセラー『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。