なお化学的酸素要求量(COD)は、数値が大きいほど、水中に存在する有機物の量が多いことを意味し、それだけ水質汚濁の程度が大きいことになる。

 以前紹介した『水が汚い海水浴場ランキング2022』『「ふん便性大腸菌」が多い&「透明度」が低い海水浴場ランキング2022』の結果を踏まえながら、今回のランキングを見ていこう。

 1位は千葉県で、B・Cの海水浴場が最多の21カ所ある。ただし、県内におけるCODの平均値自体は2.529mg/リットルと、上位5県の中では最も低い。具体的な海水浴場としては上総湊(富津市、CODは4.4mg/リットルで全国6位)や、屋形(横芝光町、同3.3mg/リットルで全国28位)などがBで、かつCODの数値が高かった。なお、屋形は『「ふん便性大腸菌」が多い海水浴場ランキング2022』で第1位にランクインしている。

 2位は愛知県(19カ所)で、CODの平均値は3.474mg/リットルと全国最高だ。りんくう海浜緑地(常滑市、CODは5.9mg/リットルで全国1位)がCで、Bの海水浴場は、新舞子マリンパーク ブルーサンビーチ(知多市、同4.8mg/リットルで全国2位)などだった。

 3位は北海道(18カ所)だ。ジェットビーチ石狩(石狩市、CODは4.0mg/リットルで全国9位)、望来浜中央(石狩市、同3.6mg/Lで全国16位)などが含まれる。

 4位の青森県(12カ所)は、小川原湖公園(東北町、CODは4.2mg/リットルで全国8位、川・湖沼の水浴場としてランクイン)や、新設鰺ヶ沢(鰺ヶ沢町、同3.3mg/リットルで全国28位)などが含まれる。

 5位の兵庫県(9カ所)だった。須磨(神戸市、同3.5mg/リットルで全国19位)などが含まれる。

 なお、海水浴場として開設されていなくても砂浜への出入りは可能だが、遊泳区域を示すブイがなくライフセーバーもいないなど、泳ぐのは非常に危険である。この夏、海水浴には、必ず海水浴場が開設されているかどうかを確かめてから出かけてほしい。

 また開設している場合でも、新型コロナウイルスの感染防止の観点から“3密”を防ぐため、更衣室や売店などを設けないケースも多い。昨年同様にしっかりとした準備が必要になるので、この点にもぜひ留意してほしい。

 また、ランキング完全版では、6位以下の27都道府県の順位と海水浴場の数、CODの数値を掲載している。ぜひ確認してみてほしい。

>>水が汚い海水浴場が多い都道府県ランキング2022【完全版】を読む