コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、4〜6月度の通販編だ。
モノタロウが無双の連続増収で独り勝ち
通販業界に業績格差の足音
通販の主要3社が発表した4〜6月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯アスクルの単体売上高
4月度:前年同月比99.5%(0.5%減)
5月度:同99.6%(0.4%減)
6月度:同106.6%(6.6%増)
◯モノタロウ(MonotaRO)の売上高
4月度:前年同月比117.6%(17.6%増)
5月度:同120.9%(20.9%増)
6月度:同122.1%(22.1%増)
◯ベルーナのアパレル・雑貨通販事業売上高
4月度:前年同月比85.3%(14.7%減)
5月度:同90.6%(9.4%減)
6月度:同84.9%(15.1%減)
モノタロウのみが3カ月連続で2桁増収となった。一方、アスクルは4〜5月度に微減、ベルーナは3カ月連続の前年割れとなっており、各社で明暗が分かれた。
なぜモノタロウはこれほどまでの「独り勝ち」できるのだろうか。4〜6月において圧倒的な差を付けられてしまった他社に、挽回の可能性はあるのだろうか。