消費者がインフレ高進やガソリン価格高騰を心配する中で、通信プランからケイジャンチキンに至るまで、あらゆる商品の広告主が新たな宣伝方法を見いだしている。米小売り大手ウォルマートは今年、買い物客にとって何よりの心配事はインフレだと判断。生鮮食品や衣料などの販売促進のために予定していた広告を中止し、すぐに新たな広告を打った。時間節減のために以前の広告キャンペーンの映像を使い、シンプルなメッセージを伝えた。「消費者の家計は苦しくなっているが、ウォルマートは価格を低く抑えている」ウォルマートのウィリアム・ホワイト最高マーケティング責任者(CMO)によると、同社の最新コマーシャルの狙いは、消費者に現在の経済状況を改めて思い知らせるのではなく、景気が悪化する中での消費者の創意工夫と我慢強さを称賛することだという。同氏は「人々の行動が変化しているのが分かった。だからこそ、ウォルマートが果たせる役割を明確にすることが重要だ」と語った。