実際に分析するときは、質問項目に回答してもらい、そのスコアでグラフ化します。私は認定ファシリテーターとして何人もの調査結果を見てきましたが、人によってはひとつの象限に好みが集中する人もいれば、4象限のうち、2つの傾向が強い人もいて、結果はいろいろ。

 いずれにしても、その人の思考の好みやモチベーションの源泉を見える化できる便利なツールだと考えていただければよいと思います。

部下がどのタイプかは、
口ぐせでわかる

 当然、面談のときに、どんな言葉をかけて「話を聞く」かも、部下のタイプによって変えていくと効果的です。

 例えば、Aタイプの部下は、「結論から先に話すこと」を好むし、Bタイプの部下は、「順を追って説明する」ことを好みます。Cタイプの部下には、「今、社内で困っている人がいるのだけど、力になってもらっていいかな?」と話せば響くし、Dタイプの部下は、「ウチの会社で初めての試みとなるプロジェクトがあるんだけど、会社の未来のためにやってみないか?」なんて言えば届く。

 ハーマンモデルは、部下へのアプローチの個別化に活かすことができます。

「ハーマンモデルが部下へのアプローチや面談に役に立つことはわかったが、部下全員が分析テストを受けることはできないし、誰がどのタイプなのかわからない」

 そこで、4タイプのそれぞれの人がよく口にする「口ぐせ」を紹介しましょう。