部下へロジカルに説明しても納得してくれない理由、4つの対策とは?写真はイメージです Photo:PIXTA

部下との意思疎通がうまくいかず、困っているという上司の話をよく耳にします。「論理的に説明しているのに伝わらない」「部下が聞く耳を持たない」といった悩みを抱える人が少なくないのです。その理由とは何か。また、対処法とは。四つのポイントを解説します。(ビジネスウォリアーズ代表取締役 相原秀哉)

「上司だから」というだけで
部下が言うことを聞く時代は終わった

「この資料、コピーしといて」

 上司が部下にこう指示を出せば、昔は部下が二つ返事で「はい」と言ってコピーを取ったものです。しかし、今ではどうでしょうか。

「コピーを取る必要ありますか?そもそも印刷しないでデータを共有すればよくないですか?」

 このように部下から反論されるという人も少なくないのではないでしょうか。しかし「いいからとにかくやれ」と言うとパワハラだと部下に騒ぎ立てられるかもしれないので、(1)部下に任せず自分でコピーを取る、(2)なぜコピーを取る必要があるのかを部下に丁寧に説明する、という2択から選ぶことになるでしょう。

「昔はよかった」とか「面倒な世の中になった」と嘆く人もいるでしょうが、嘆いていても仕方ありません。時代の変化に自らを適応させなければならないのです。

 さて、上司がロジカルに、丁寧に説明することで部下が素直に動いてくれるのならば、まだマシな方かもしれません。上司の指示に反発する部下をロジカルに説き伏せようとしても、うまくいかないことはよくあります。ロジカルに説明しても、部下が素直に応じてくれないのはなぜでしょうか。