つみたてNISAではコストが安いインデックス型投資信託を買えばOKという記事が多い。でも、つみたてNISAで買えるアクティブ型投資信託の成績は? TOPIXや世界株指数を上回る投資信託もあるのでチェックしてみよう。

つみたてNISAではアクティブ型を買ってはいけない!?TOPIXを上回る好成績投資信託を大公開!指数を上回ることを目指しているアクティブ型はコストより成績重視で選ぶこと! イラスト:山崎真理子

本数は少ないが好成績のアクティブ型も

 つみたてNISAの“この1本”には株式型のインデックス型を選ぶことをオススメする。というのも、値動きがわかりやすく、1本で幅広い銘柄に分散できるからだ。加えて、信託報酬が低いのも魅力だ。

 一方で、指数を上回ることを目指すアクティブ型は絶対に避けるべきかというと、そうではない。たしかに、アクティブ型は独自の運用手法があるため、インデックス型と比べると信託報酬が高め。しかし、投資信託の成績は信託報酬を引かれた後の数字なので、信託報酬が高めにもかかわらず好成績のアクティブ型投資信託は魅力的だ。つみたてNISAのアクティブ型にも、インデックス型を上回る好成績の投信がある。

 ただし、つみたてNISAでは、金融庁が承認している投信のみが投資対象だ。金融庁が定めている投信は、指定指数のインデックス型183本に対して、指定指数以外のインデックス型とアクティブ型は23本(このほかETFが7本ある。22年7月末時点)。インデックス型と比べると、アクティブ型の本数が圧倒的に少ない。

特に日本株型は指数を上回る投信があり注目

 図表で日本株型と海外株型、バランス型の主なつみたてNISAのアクティブ型13本の成績をチェックしてみよう。

 特に日本株型は運用方針などで成績に差が出ており、「コモンズ30ファンド」「大和住銀国内DC国内株式ファンド」「つみたてJグロース」は5年間の成績でTOPIXを大きく上回っている。「ひふみ投信」「ひふみプラス」は5年間だとTOPIXを少し上回るが、1年だとマイナス11%台とTOPIXを大きく下回る成績だ(22年4月末時点)。

 一方で、海外株型は指数自体が好調だったが、指数を大きく上回る成績を上げている投信があまりない。その中で「キャピタル世界株式ファンド(DC年金つみたて専用)の5年間の成績は94.4%と世界株指数を上回る。

 バランス型は投資先の配分がそれぞれ異なるので、自分の望む配分かどうかが重要だ。「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」は株式50:債券50の配分で、海外比率が9割。「世界経済インデックスファンド」も株式50:債券50の配分だが新興国の割合が3割と高い。「のむラップ・ファンド(積極型)」は、株式と債券に加え、リートにも分散する。配分は株とリート約80:債券20だ。

定期的に成績や運用内容のチェックが必要

 現時点での中長期の成績を比べてみたが、アクティブ型は運用担当者の腕次第なので、成績も定期的なチェックが必要だ。ただ、好成績を維持している投信なら保有の検討を。特に、すでにつみたてNISA以外の口座でインデックス投信を保有している人や、しっかりと資産を築いている人などは、好成績のアクティブ型を選択肢に入れるのもいいだろう。

つみたてNISAではアクティブ型を買ってはいけない!?TOPIXを上回る好成績投資信託を大公開!
拡大画像表示赤の数字の成績がその投資対象のインデックス型投信を上回っているということ。日本株型の中には大幅に上回る投資信託もあるので注目だ。