徹底的な改善を繰り返す

篠塚:まだ令和トラベルはプロダクトをやっていないので、今回はRelux時代の説明をしたいなと思います。(※なお、当日はまだリリースしていなかったが、現在は海外旅行予約アプリのNEWTをリリースしている。https://newt.net/
当時は、デバイスはかなり反対側を目指したというか、当時主流だったウェブではなくて、アプリを集中的にやりました。集客にSNSを使ったOTAって1社もなかったんです。Reluxを知ってる方は、初めて認知する媒体がInstagramやFacebookというパターンが非常に多いんです。

あとは価格ですね。競合サービスと比べて、どれがお得かわからないっていうところで、うちはどのサイトよりも絶対お得ですと。差額あったら返金しますと、最低価格保証というのを出したり、宿も完全にセレクトしにいったり。

プランも「カップルプラン」や「ファミリープラン」、「記念日シャンパンつきプラン」、「記念日ケーキつきプラン」など多様な感じになっているなかで、「僕らは部屋売りしかしません」という感じで別解を作っていきました。

徹底的に改善改善とやっていったら、何とか伸ばせたっていう感じですね。なので、別解力という言葉こそなかったんですけど、僕も自然に使ってた考え方だったので、今日はその辺を今後のことも含めてお話しできたらなというふうに思ってます。

平尾丈(以下、平尾):面白いですよね。Relux出したときとかもう余地がないような市場に入っていって、集客も顕在層のところはほぼ取られちゃっているのに、どうやるのかなと見ていたら、アプリ×SNSのところを相当やられていて。まさに別解を作っていたなというイメージがあったので、今日ぜひお話を聞きたかったです。

令和トラベルは、マーケットがクラッシュしているときに参入するというタイミングがすばらしいなと思うんですけど、どうやるのかすごい気になっていて。海外旅行って、システムのところがすごい複雑で、かなりの参入障壁になっていますよね。その中でデジタルのところ、どうやってやるんですかね。その別解力、実現力を聞きたいです。

篠塚:海外旅行の会社って、どれくらい大変かというと、大手海外旅行代理店さんが決算発表されていますけど営業損益がマイナス1000億以上とか出てるんですね。営業利益がピークでも200、300億ぐらいの会社で1000億以上マイナスが出ているので、とんでもない状況です。

僕が思ったのは、デジタルの領域が非常に苦手な会社さんが多いので、予約した瞬間に一番安いプランや部屋の情報を取得してきて、アプリ上でワンブックすれば自動でホテルと飛行機が取れるみたいなものを作っている最中です。ここまでちゃんとデジタルに実現した会社というのはほとんどないので、それを徹底的にやりきる。

ぜひいろんな旅行代理店さんのアプリを見ていただきたいんですけど、5年ぐらい前のまま止まっている部分が非常に多いんですよね。なので、それをちゃんとモダンテックにしてあげて、もちろん価格とか優位性を作り、いわゆるUXとかちゃんと作っていけば、シンプルに市場を取れるんじゃないかなと思ったんです。

一方で競合さんは、今すごく大変な時期じゃないですか。コストをどう抑えるかっていうところの議論がまだ続いているので、なので、後発で資金を持って、がんがん投資していく戦い方ができれば、それ自体がまさに別解というか、僕なりの競合優位になるんじゃないかなと思ったのがプランですね。