上司にアイデアを「却下」される人と、即採用される人の見過ごせない違いPhoto:PIXTA

アイデアを「即採用」に変えるには
3つのコツがある

 アイデアを出しても出しても上司に突き返される。次第にやる気を失い、組織自体も沈滞してしまう。そんな経験をしたビジネスパーソンは多いと思います。なぜアイデアが通らないのか。原因は3つあります。

小宮一慶・小宮コンサルタンツ代表小宮一慶
小宮コンサルタンツ代表

 一つは、アイデアが会社や部門の方針に合っていないということ。極端な例を言うと、会社がある部門からの撤退を検討しているときに、部門を拡大しようというアイデアを出したら即却下されるでしょう。取引縮小の方針を部門として出しているお客さまへ注力するなどの提案も同じです。

 それだけならまだしも、アイデアを出した本人の適性まで疑われてしまうことも。だからまず、会社や部門の方針を十分理解しておかなければなりません。

 二つ目は、多くの会社で掲げているであろう“お客さま第一”などの「理念、ビジョン、パーパス、長期的な構想」自体に合致していないことです。逆に、これらに合致しない提案が受け入れられるようでは、その会社の理念などはお題目で、会社の将来も危ういでしょう。

 三つ目のポイントは、世間の時流に沿っていないことです。例えばSDGs、二酸化炭素削減が叫ばれている中で、エネルギーをたくさん使う、温暖化ガスを多く排出することにつながるアイデアはやはりまずいですよね。

 しかし、この3つだけでは不十分です。これらは必要条件です。皆さんのアイデアを実現させるためには、「あるもの」を把握することが欠かせません。