投資家は原油相場を完全に読み誤っている――。サウジアラビアとゴールドマン・サックスはこの点で意見が一致する。世界経済の減速に身構える資産運用担当者は、原油を含めコモディティー(商品)の持ち高を手じまっており、価格の下押し要因となっている。だが、需要減退への懸念は必ずしもコンセンサスとはなっていない。業界の有力者や投資銀行の一部は、今後もさらに上値を追う展開になると予想する理由が数多くあると主張している。サウジのアブドゥルアジズ・ビン・サルマン王子(エネルギー相)は今週、原油先物相場が一段と需給とかい離しているとの認識を表明した。サウジはこれを正すため、石油輸出国機構(OPEC)内外の主要産油国で構成する「OPECプラス」による減産を検討中だ。他のメンバー国も、これを支持する可能性を示唆している。
原油はもう一段高、強気派「悲観しすぎ」を警告
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