ロボットの「ご主人さま」が人間の世界を支配することはまだないかもしれない。だが、工場の現場では間違いなくロボットが優勢になるだろう。世界最大級の産業用ロボットメーカーであるファナックは、その恩恵を受けることになる。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)と労働市場のひっ迫により、工場での自動化が急拡大した。国際ロボット連盟によれば、2021年の産業用ロボットの世界販売台数は、それまで2年間の減少傾向から反転して前年比27%増となり、過去最高を更新した。世界のすべての地域で2桁の伸びがみられた。先進国で考えられるもう一つのけん引要因は、米中貿易戦争やパンデミックによる供給の混乱がきっかけとなり、ターゲット市場近くへの工場移転傾向だ。こうした「オンショアリング」や「ニアショアリング」では、賃金が上昇するため、ロボット利用の拡大は不可避だ。
ポートフォリオにロボット活用、注目株はファナック
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