【香港】中国では、過去20年間の不動産ブームで多くの世帯がより豊かになったと感じていた。しかし市場環境が一変した現在、資産価値の減少を受けて支出を抑制している家計も多く、景気減速に拍車を掛けている。  数十の都市で新築・中古住宅の平均価格が昨年9月以降下落しており、回復の兆しは見られない。多くの不動産開発業者がデフォルト(債務不履行)に陥り、建設を中断したため、売り上げが減少し、市場への信頼感が一段と失われている。  中国の不動産所有者の多くは現在、住宅価格がさらに下落する可能性を懸念し、支出を抑え、貯蓄を殖やしている。