今年は市場が波乱の展開となる中、投資家は安全な逃避先を見つけるのに苦労しており、リターンの低下と引き換えにリスクを抑える投資に資金を振り向ける人もいる。投資家の損失を一定水準に抑えると同時に潜在的なリターンも限定するとうたうETF(上場投資信託)が人気を集めている。ブルームバーグのデータによると、こうした「バッファーETF」への今年の資金流入額は約60億ドル(約8320億円)に上り、通年で過去最高となった昨年(30億ドル)のすでに2倍に達している。バッファーETFは、一定期間の一定の損失率について投資家を保護するもので、S&P500種指数などの基準指数の値動きに連動しつつ、オプションを使って損失を抑えている。こうしたヘッジ機能と引き換えに、投資家のリターンは一定水準に限定される。