中国では、政府がネット空間を支配するアルゴリズムの影響力を弱めようと世界初の取り組みに向けて、規制当局が最初の一歩を踏み出した。中国サイバースペース管理局(CAC)は今月、国内の有力ネット企業二十数社が持つ30の中核アルゴリズムに関する要旨を公表した。これには人気動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を傘下に持つ北京字節跳動科技(バイトダンス)、電子商取引(eコマース)大手アリババグループ 、ソーシャルメディア(SNS)アプリ「微信(ウィーチャット)」を運営するテンセントホールディングスなどが含まれる。プラットフォームを左右する重要技術について、規制当局がネット企業に対して組織だって開示を強要するのはこれが初めてだ。ポップ文化から政治まであらゆるものを劇的に変える能力を持つ強力なアルゴリズムを政府として果たして操れるのか、懐疑的な見方も専門家からは出ている。
アルゴリズムを直接管理、中国の果てしなき野望
言論統制の徹底へ前人未到の試み、実現には大きな壁
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