中国経済が8月に直面した問題は、見覚えのあるものばかりだった。電力不足、住宅市場の混乱、「ゼロコロナ」政策の副作用がそれだ。2つ目と3つ目は経済問題であると同時に基本的には政治問題でもあるが、それに対処しようという声は聞こえてこない。その結果、中国の経済成長率は7-9月期に一段と落ち込む可能性が高い。中国当局が31日に発表した8月の購買担当者指数(PMI)は、弱いとはいえ悲惨というほどではなかった。製造業PMIは業況拡大・縮小の分かれ目である50を引き続き下回ったものの、7月からは大きく上昇した。新規受注指数はわずかに上昇した一方、生産指数は49.8と横ばいで、各地で広がる水力発電不足が影響した可能性が高い。建設業とサービス業のPMIは低下したものの、50を上回る水準は維持した。
底入れ遠い中国経済、対策なき見慣れた問題
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