米動画配信大手ネットフリックスは会員数が伸び悩む中、経費節減のためあの手この手を講じている。事業全般を対象に、コスト削減の余地を探っている。不動産関連ではオフィスの閉鎖、福利厚生では社員特典の制限、クラウドコンピューティングを巡ってはコスト管理の強化、採用では若手を増やすことなど、支出を減らすためにさまざまな手段を活用している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。ネットフリックスは4-6月期(第2四半期)に会員数が100万人近く減少。その要因として競争の激化を挙げた。今年は400人超の人員削減に踏み切り、新たな映画やテレビ番組への支出は一定水準にとどめる方針を示している。財務規律を強化する中で、コスト削減の取り組みは事業の隅々にまで及んでいる。