ロシアではウクライナとの間で行われた捕虜交換を巡り、国家主義者らから批判の声が上がっている。捕虜交換にはウクライナの司令官も含まれ、ウクライナ政府は「勝利」との認識を示す一方、ロシア国内には解放の決定を疑問視する声がある。ウクライナ軍がロシア軍を劣勢に追い込み着々と反撃を進める中、トルコの仲介で捕虜交換が行われた。戦闘開始以降で外交的な進展がみられたのは久々となる。ロシアが解放した215人の捕虜の中には、ウクライナの港湾都市マリウポリの防衛を指揮し、ロシアに対する抵抗の象徴となった司令官数人が含まれた。こうした司令官らが所属する「アゾフ連隊」をロシアはテロ集団とみなしており、隊員を裁判にかけると宣言していた。