新型コロナウイルス感染拡大前と比べた
非製造業の設備投資の減少率

新型コロナウイルス感染拡大前と比べた非製造業の設備投資の減少率出所:財務省「四半期別法人企業統計調査(令和4年4~6月期)」を基に日本総研算出

 企業の設備投資の回復が顕著だ。財務省の法人企業統計調査によると、2022年4~6月期の設備投資(季節調整値)は12.4兆円と、前期比で3.9%増加し、新型コロナウイルス感染拡大直前の20年1~3月期の水準にほぼ回復した。

 もっとも、業種別では、設備投資の動きにはばらつきが見られる。まず、製造業の投資額は4.5兆円と、コロナ前の水準を7.1%上回った。海外景気の回復を受けた輸出の増加や、円安に伴う海外子会社からの配当金の増加などを背景に、製造業の経常利益は過去最高水準にある。潤沢なキャッシュフローを原資に、コロナ禍で先送りしていた更新投資や脱炭素などの、コロナ後を見据えた成長投資を活発化させている。