「英語学習は早ければ早いほどいい」。これは本当でしょうか。実は、学習者の年齢に応じて「伸ばすべき技能」が違います。今回は、早期英語教育に隠れた真実と、「日本国内で実践できる、最短距離の伸ばし方」について、5000人以上のバイリンガルを育ててきた経験から解説します。(TLC for Kids代表 船津 徹)
小学校から英語が教科化されたことに伴い、英会話教室やインターナショナルプリスクールなど「英語の先取り教育」が盛んになっています。また、都市部を中心に人気の中学受験で英語試験を導入する学校が増えていることも、英語教育ブームへ拍車をかけているようです。
「英語は早ければ早いほど良い」という定説が教育熱心な親たちを早期英語教育に駆り立てている要因ですが、実際のところ、英語の先取り教育はどこまで効果があるのでしょうか?
30年にわたり日米で英語教育に関与してきた専門家として、検証していきたいと思います。
生活英語力と学習英語力を区別する
早期英語教育を考える前提として「生活英語力」と「学習言語力」の違いを明確に区別しておかなければなりません。両者は学習適齢期も学習方法も異なるため、一緒くたにに考えていると高い成果につながらないのです。