動画投稿アプリTikTok(ティックトック)を運営する中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)は、昨年の営業損失が70億ドル(約1兆円)超と3倍余りに拡大した。急成長の持続に向けての投資が響いた。従業員向けの財務資料で明らかになった。それによると、2022年1-3月期は営業損益が黒字となった。時価総額で世界有数の新興企業である同社は、長年の赤字から脱却しつつある可能性がある。バイトダンスは上場企業ではなく、業績を公表していない。この資料は20年・21年通期と22年1-3月期の業績に関するもので、8月に従業員に提供した。この資料によって、同社が収入を急拡大し、手元資金や投資残を積み増す一方で、転換証券にかかわる巨額の含み損で業績が圧迫されている様子が浮き彫りになった。