定年後こそ「あなたの強み」が問われる理由、老後不安を解消する自己理解法定年後の「お金」と「仕事」の不安を解消する“自分ならではの「年金+α」の見つけ方”とは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

2021年4月、「70歳までの就労機会確保」を企業に求める法律「改正高年齢者雇用安定法」が施行され、努力義務の段階とはいえ、いよいよ「70歳就業時代」が現実のものとなってきました。一方、50代の声を聞くと、役職定年、早期退職勧奨など、社内では逆風が吹きはじめ、加えて老後資金の問題や年金の不透明感もあり、先行きに不安を覚える人も少なくないでしょう。そこで今回は、池口武志さんの著書『人生の頂点(ピーク)は定年後』(青春出版社)から、定年後の「お金」と「仕事」の不安を解消する“自分ならではの「年金+α」の見つけ方”をご紹介します。

人生の頂点を見据えた「自己理解作業」を

「これからどんな仕事をしていきたいですか?」

 新卒のリクルート活動中の学生でもすらすら答えられる基本的な質問ですが、答えに窮する中高年社員が意外にも多いと、あるキャリア研修の先生から聞いたことがあります。

 専門用語でいえば「自己理解作業」。これまでの経験を振り返り、客観的に自分を見つめ直す作業です。会社員は常にそのとき、そのときの仕事に追われ、なかなか過去を振り返る機会はありません。