米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、テスラが「リセッション(景気後退)に強い」と述べ、景気減速の中でも自社株買いや増産を続ける可能性を示唆している。テスラは長年にわたりキャッシュに余裕がない中で相次ぐ危機を乗り切ってきた。同社は2008年のリセッションでは資金が枯渇して破産寸前まで追い込まれ、その約10年後にも量販セダン「モデル3」の増産で苦戦して同じような状況に置かれた経緯がある。だが新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)中には予想を上回る結果を残した他、長年にわたり安定して四半期ごとに利益を上げてきたこともあり、現在は一部の伝統的な自動車メーカーに匹敵する資金を手にしている。