中国証券取引所の関係者は、国内の証券会社やファンドマネジャーに対し、16~22日の日程で開かれている共産党大会の前後に大量の株式を売却しないよう指示した。事情に詳しい関係者が明らかにした。証券取引所による要請は、極めて重要な党大会の前後で市場の急激な変動を抑えることが目的だ。党大会の閉幕にあたり、習近平国家主席は総書記として異例の3期目続投を決めることが確実とみられている。今月に入り、中国本土に上場する株式のパフォーマンスは海外上場の中国株を大幅に上回っている。中国企業が構成銘柄の大半を占める香港のハンセン指数は21日、2009年4月以来の安値で取引を終えた。過去2週間では8.6%安と急落しており、中国政府が株価てこ入れ策の導入を見送っていることが失望を招いているようだ。一方、同期間中の中国本土の上海総合指数の下げ幅は0.5%安、CSI300指数は1.6%安にとどまっている。
中国で株式売却の自粛指示、党大会前後の混乱を警戒
有料会員限定
あなたにおすすめ