米連邦準備制度理事会(FRB)当局者は次回11月1~2日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で、0.75ポイントの利上げを決める見通しだ。その際、12月会合で利上げペースを減速させるか、その場合には市場にどう伝えていくかが、政策議論の焦点になるとみられる。クリストファー・ウォラー理事は今月の講演で、「次回会合では引き締めペースについて徹底した討議を行うことになる」との見方を示している。FRB内からは、早期に利上げペースを緩め、かつ来年初めに停止することを求める声も出始めた。今年これまでに実施した利上げがどれほど景気を冷やしているか、見極めるためだ。背後には、いたずらに景気の急減速を招く事態を回避したいとの考えがある。一方で、インフレ高進が想定以上に長引いていることを踏まえると、こうした議論は時期尚早との意見もある。