グーグルの利益に懸念 でも人員は大幅増Photo:Anadolu Agency/gettyimages

――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

***

 グーグルの出費が多いのは今に始まったことではないが、請求書を気にするのをやめるには時期が悪い。

 グーグルの親会社アルファベットが25日午後に発表した7-9月期(第3四半期)決算には、オンライン広告市場の世界的な急減速の影響がついに表れていた。総広告収入は前年同期比わずか3%増の約545億ドルにとどまり、ユーチューブ部門の広告収入は前年同期比2%減の約71億ドルと初の減収となった。いずれの数字もアナリスト予想を下回った。今年は競合他社にとって厳しい環境が続く中でも好調を維持してきた同社の検索広告部門も、増収率がわずか4%と前4四半期の平均増収率(29%)を大きく下回った。

 アルファベットの株価は決算発表後の時間外取引で6%超下落した。画像共有・メッセージアプリ「スナップチャット」を運営するスナップが先週発表した7-9月期(第3四半期)決算が期待外れの内容だったことを考えれば、広告事業の低迷は予想外には思えないかもしれない。しかし、グーグルは主に検索事業が好調なおかげで、これまで市場の減速に著しい強さを発揮してきた。それが投資家の励みにもなっていた。アルファベットの株価は25日の時間外取引で下落するまで、年初来わずか28%の低下にとどまっていた。これは、ナスダック総合株価指数の同期間の下落率とほぼ同じで、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズの株価の下落率の半分に満たない。