「バハマってどんな国?」2分で学ぶ国際社会Photo: Adobe Stock

ニュースで見聞きした国、オリンピックやW杯の出場国、ガイドブックで目にとまった国――名前だけは知っていても「どんな国なのか?」とイメージすることは意外と難しい。『読むだけで世界地図が頭に入る本』(井田仁康・編著)は、世界地図を約30の地域に分け、地図を眺めながら世界212の国と地域を俯瞰する。各地域の特徴や国どうしの関係をコンパクトに学べて、大人なら知っておきたい世界の重要問題をスッキリ理解することができる画期的な1冊だ。この連載では、本書から一部を抜粋しながら、毎日1ヵ国ずつ世界の国を紹介する。

バハマってどんな国?

 フロリダ半島から800km、バハマはカリブ海に浮かぶ島国です。約700の島とサンゴ礁から成り立っていますが、そのほとんどが無人島で、人が住んでいる島は30ほどしかありません。白い砂浜とヤシの木の生える海岸、海洋性のおだやかな気候。今日、世界屈指のリゾート地となっています。

 観光客にとってこの国の魅力は、ビーチだけではありません。タックスヘイブンとして知られる国ですから、ショッピングはもちろんタックスフリーです。カジノも認められています。治安もよく、欧米人にとってバカンスを過ごすには最適な場所なのです。

 観光客は、クルーズ船でも多くやってきます。というのも、クルーズ船の多くがバハマ船籍なのです。日本最大のクルーズ船飛鳥Ⅱも以前は、バハマ船籍の「クリスタル・ハーモニー」でした。バハマは世界のクルーズ船の母港なのです。

 この島の住民は黒人が80%を超えています。コロンブスが最初に到達したのはこの国のサンサルバドル島といわれています。先住民がいましたが、強制労働や疾病により死に絶えてしまいました。その後アフリカから奴隷として連れてこられた人の子孫がこの国の主流になっています。

「バハマってどんな国?」2分で学ぶ国際社会カリブ海の国々

バハマ国

面積:1.4万km2 首都:ナッソー
人口:35.3万 通貨:バハマ・ドル
言語:英語(公用語)、クレオール語(ハイチ系移民)
宗教:プロテスタント69.9・%、カトリック12%、そのほかのキリスト教13%

(注)『2022 データブックオブ・ザ・ワールド』(二宮書店)、CIA The World Factbook(2022年2月時点)を参照

(本稿は、『読むだけで世界地図が頭に入る本』から抜粋・編集したものです。)