米国の投資家は連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策を転換させるとの期待に沸いている。太平洋を越えた中国では、政府が厳格な「ゼロコロナ」政策を終えるという見込みに、投資家が色めき立っている。どちらの政策転換もまだ現実になっていないが、株式相場を押し上げるには期待だけで十分だ。投資の格言通り「うわさで買え」というわけだ。米消費者物価指数(CPI)の伸びが予想より低かったことを好感し、11日に中国株式相場は上昇していたが、午後に新型コロナウイルス感染対策に関する制限緩和の一報が伝わると上げ幅を拡大した。ハンセン中国企業指数(HSCEI)は8.3%高、電子商取引最大手アリババグループとインターネットサービス大手テンセントホールディングスはいずれも12%高と急騰した。