おひとりさまの老後には、現役時代には見えにくい落とし穴がある! それも踏まえた、お金&老後対策は必須です。男性の3.5人に1人、女性は5.6人に1人が生涯未婚と、独身者は急増中ですが、税金や社会保険などの制度は結婚して子どもがいる人を中心に設計されており、知らずにいると独身者は損をする可能性も。独身者と家族持ちとでは、本来お金についても老後対策についても「気を付けるべきポイント」が違います。独身者がひとりで楽しく自由に生きていくためにやっておくといい50のことを税理士の板倉京氏が著した「ひとりで楽しく生きるためのお金大全」から、一部を抜粋して紹介します。

【お金の専門家が教える】ムダな買物を徹底的になくすための「3つのルール」とは?「ひとりで楽しく生きるためのお金大全」より。イラスト:meppelstatt

ムダを減らすために気を付けるポイントは?

 浪費したって、誰にとがめられるわけでもないのは独身者の特権。でも、「お金を好きになる」とともに、ムダな買い物をしない方法も身に着けたいところです。

 ここでのポイントは「ムダな出費」。本当にほしいものを我慢するといった辛すぎる節約ではなく、そもそも、必要ないものを買ってしまう習慣との決別です。

「当たり前」と思うかもしれませんが、ちょっと胸に手をあてて、思い出してください。

「買ったっきり一度も使わなかったもの」、「着ていない洋服や靴」、「食べずに捨ててしまった食材やお惣菜」などなど、「ムダな買い物をした経験はない!」といいきれる人って、いないのではないでしょうか。

 買ったものを使わずに、捨てたり放置したりしているということは、お金をゴミ箱に捨てているのと同じこと。「ほしいもの」と「必要なもの」は実はちがいます。

 必要なものだけを買いムダなものを買わないためのルールを作って、大切なお金を守りましょう。

たとえば、これに気を付けるだけで防げる!

①ネットショッピングはカートに1日放置
 ついつい衝動買いしてしまうネットショッピング。「これを買った人はこんなものも買っています」という甘い言葉に誘導されて、必要ないものを買ってしまった経験がある人は少なくないと思います。そんな無駄な買い物をしないために、カートに入れたあとすぐに購入せず1日放置しておくことをおすすめします。1日経ってみると「あれ? これってなくてもいいかも」と思うものもあるはず。冷静に判断するために、おすすめの方法です。

②在庫をチェック
 食べ物を買う時はもちろん、洋服や靴を買う時も、買い物に行く前には必ず家に何があるかを把握してから行きましょう。「玉ねぎを買ったら、家にまだたくさんあった」「買った洋服や靴とよく似たものを持っていた」などという失敗は、誰でも経験しているはず。これだけでムダな買い物を防げます。

③美容&アンチエイジング費は予算を作る
 独身者は“身体が一番の資本”という想いから、若々しさを保つために健康や美容に投資したりすることも多いように思います。特に女性は、化粧品、美容院、エステ、ネイル、ジム、サプリなどなど、アンチエイジングにかかるお金がバカにならないという方が多いですが、使いたいだけ使っていると、大変なことになります。

 美容費やアンチエイジングに使う予算を決めて、その範囲でおさまるようにしましょう。「月に3万円まで」と決めたら、その範囲におさまるように、コストを下げたり、頻度を調整するなど、知恵を絞ってみてください。きっとクリアできるはずです。

*本記事は、独身者向けのお金&老後対策を書いた、板倉京著「ひとりで楽しく生きるためのお金大全」から、抜粋・編集して構成しています。