投信は手数料が高いからといって
成績がいいわけではありません!
手数料の配分は?
トリセツでチェックしてみよう!
運用管理費用は商品ごとに違い、投信の取扱説明書(トリセツ)である「交付目論見書」に記載されています。そこには、私たちが支払う運用管理費用が運用会社、販売会社、信託銀行にそれぞれどのような配分で支払われるのかという内訳も書いてあります。
よく見るとびっくりするのですが、投信によってその配分はバラバラです。なかには、「販売会社の取り分が運用会社より多い」とか、「残高が増えると販売会社の取り分が増えて運用会社の取り分が減る」という設計になっている商品もあります。投信の運用を行うのは運用会社なわけですから、こうした設計になっている投信はちょっと疑問を感じます。
逆に、「資産残高が増えると運用管理費用を下げて投資家に還元する」「長期で持つと運用管理費用が下がる」というように「投資家思い」の設計になっているものもあります。
また、過去には純資産残高の増加に伴って、運用管理費用を引き下げた投信もあります。たとえば第4章で紹介する「SMT(スマート)インデックスシリーズ」(運用会社:三井住友トラスト・アセットマネジメント)は2度にわたり、運用管理費用の引き下げを実施しています。
投信の保有中のコストには、運用管理費用のほかにも、監査費用や株式・債券などを売買するときにかかる手数料、保管費用などがかかります。こうした手数料については毎期変わるので、「運用報告書」をチェックする必要があります。
(次回は2月6日更新予定です。)
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投資信託のことを知っておくならこの1冊だけでOK!「投資信託」のしくみや、「用語」などをわかりやすくまとめました。投資信託に興味をもったり、購入を考えている人、すでに買ってしまって見直したい人にオススメ。著者の竹川さんと、バンダナをした可愛いクマが、一見難しそうな投資信託のしくみや用語を解説し、楽しく投資信託のことがわかります。
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竹川美奈子(たけかわ みなこ)
LIFE MAP,LLC代表/ファイナンシャル・ジャーナリスト
出版社や新聞社勤務などを経て独立。2000年FP資格を取得。新聞・雑誌等で取材・執筆活動を行うほか、投資信託やiDeCo(個人型確定拠出年金)、マネープランセミナーなどの講師を務める。「1億人の投信大賞」選定メンバー、「コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ(東京)」幹事などをつとめ、投資のすそ野の拡大に取り組んでいる。2016年7月~12月 金融庁金融審議会「市場ワーキング・グループ」委員。『税金がタダになる、おトクな「つみたてNISA」「一般NISA」活用入門』『一番やさしい!一番くわしい!個人型確定拠出年金iDeCo活用入門』(ダイヤモンド社)ほか、著書多数。
ふつうの人にこそ、投資信託を知って
お金を育てるために活用してほしい!
はじめまして。ファイナンシャル・ジャーナリストの竹川美奈子と申します。
この本は、2013年に発売し、15刷のロングベストセラーとなった『一番やさしい!一番くわしい! はじめての「投資信託」入門』の改訂版です。
5年半ぶりの改訂になります。
前著を執筆した2013年からみると、投資信託をめぐる状況は大きく変わりました。一部の投資信託の手数料は大幅に引き下げられ、最低購入金額を100円にする金融機関も登場しています。
そして、iDeCoやつみたてNISA・一般NISAなど、資産形成を応援する制度もたくさんできましたが、その中に必ず入っているのが投資信託です。せっかくなら、投資信託を知って、前向きにおつきあいしてほしいと思い、改訂版を執筆しました。
株式に投資する投資信託を持つ、ということはその先にある企業の株を持つ、ということです。企業のオーナーとして、その企業の長期的な成長の果実を分け合うのが投資なわけですから、長期で保有できる投資信託を選んで、少額でもコツコツと投資を続けていきたいものです。
たとえば、マラソンをはじめるときには、
●走り方の基本を習う
●フォームをチェックする
●走ってみる
●記録をつける
というステップを踏むそうです。
投資信託も同じです。正しく活用するには、基本を学んで、投資方法や商品の選び方をチェックし、まずは少額ではじめてみる。そして、記録をつけて修正をしていく。
そうしたステップを踏むことで、しっかりと投資信託という道具を使いこなせるようになり、資産運用ができるようになっていくはずです。
本書の内容をご紹介しましょう。
第1章「そもそも投資信託って何!?」は投資信託の基礎知識を学びます。初心者のかたは必ずお読みください。
第2章「投資信託の儲けと損はどう決まる?」ではリターンの見方や手数料、分配金などついて解説しています。そして、第3章「投資信託はどのように運用されている?」をお読みいただけると、投資信託の「中身」がどのように決まるのかがわかります。
第4章「投資信託でお金をふやすための『3つの戦略』」ではプロの人たちも実践している考え方などをご紹介します。
そして、第5章では運用担当者が銘柄を選んで投資する投資信託を見極める方法について、そして、最後の第6章は実際に投資信託を購入するときの手順やポイントなどを説明しています。
初心者の方は第1章から読んでいただきたいのですが、すでに購入したことがあるという方は興味のある章から読んでもかまいません。
本書をお読みいただき、ひとりでも多くのかたが投資信託について理解を深めてくださることを願っています。
■書籍紹介
◆ロングセラーの『一番やさしい! 一番くわしい! はじめての「投資信託」入門』の改訂版が、ついに発売!!
◆2013年に発売の前著は15刷のロングベストセラー!!投資信託のしくみや、選び方、売買の仕方までがイラストと共に理解できる!
◆投資信託の総数6000本以上!!その中から、どのような投資信託を選べばいいのかがわかる!
今や「投資信託」について詳しく知ることは必須。というのも、2014年から始まった「一般NISA」、2018年からスタートした「つみたてNISA」、そして、2017年に対象者が拡大されたiDeCo(個人型確定拠出年金)これらのおトクな制度はいずれも「投資信託」を活用して資産形成をしていくことになるからです。
今回は、これらのおトクな制度の説明なども入れて、前回同様、イラストや図版を交えて、細かな制度まできちんと紹介した「やさしいのに使える」実用書です。6000本以上ある投資信託の中から、いいものを選択、活用して、お金をどうやって大きく育てればいいのかが分かる1冊です!
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