手数料の配分は?
トリセツでチェックしてみよう!

 運用管理費用は商品ごとに違い、投信の取扱説明書(トリセツ)である「交付目論見書」に記載されています。そこには、私たちが支払う運用管理費用が運用会社、販売会社、信託銀行にそれぞれどのような配分で支払われるのかという内訳も書いてあります。

 よく見るとびっくりするのですが、投信によってその配分はバラバラです。なかには、「販売会社の取り分が運用会社より多い」とか、「残高が増えると販売会社の取り分が増えて運用会社の取り分が減る」という設計になっている商品もあります。投信の運用を行うのは運用会社なわけですから、こうした設計になっている投信はちょっと疑問を感じます。

 逆に、「資産残高が増えると運用管理費用を下げて投資家に還元する」「長期で持つと運用管理費用が下がる」というように「投資家思い」の設計になっているものもあります。

 また、過去には純資産残高の増加に伴って、運用管理費用を引き下げた投信もあります。たとえば第4章で紹介する「SMT(スマート)インデックスシリーズ」(運用会社:三井住友トラスト・アセットマネジメント)は2度にわたり、運用管理費用の引き下げを実施しています。

 投信の保有中のコストには、運用管理費用のほかにも、監査費用や株式・債券などを売買するときにかかる手数料、保管費用などがかかります。こうした手数料については毎期変わるので、「運用報告書」をチェックする必要があります。

(次回は2月6日更新予定です。)


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