「いい会社」はどこにあるのか──? もちろん「万人にとっていい会社」など存在しない。だからこそ、本当にいい会社に出合うために必要なのは「自分なりの座標軸」である。そんな職場選びに悩む人のための決定版ガイド『「いい会社」はどこにある?』がついに発売された。20年以上にわたり「働く日本の生活者」の“生の声”を取材し、公開情報には出てこない「企業のほんとうの姿」を伝えてきた独立系ニュースサイトMyNewsJapan編集長・渡邉正裕氏の集大成とも言うべき一冊だ。同書のなかから厳選した本文を抜粋・再編集してお送りする。
東京都公立学校教員の賃金
前回の記事では、トヨタの賃金カーブを見てきた。同社の賃金は「年功序列」で、バラツキは「中」程度である。
同じく年功序列で、バラツキが「小」なのが、公務員だ。
以下は、東京都公立学校教員(地方公務員)の賃金分布図である。
組合員の段階で2回(3級、4級)、そして管理職試験と校長試験。計4回の選抜がある。昇格しなくても年功序列で少しずつ上がって行くため、リーダー的なポジションや管理職(副校長以上)にはなりたくない人、現場でずっと生徒に教えていたい人は、試験を受けない。
副校長(旧教頭先生)になると、教室で授業ができなくなり、事務作業が増えるからだ。