欧州連合(EU)は2日、ロシア産原油に課す価格上限を1バレル=60ドルとすることで合意した。外交筋が明らかにした。これで主要7カ国(G7)が週明け5日に価格上限を導入する道筋がついた。ポーランドが土壇場で上限をさらに低い水準に設定するよう要求していたが、歩み寄った。EU執行機関の欧州委員会は当初、1バレル=65~70バレルを提案していた。発動されれば、西側企業は販売価格が1バレル=60ドル以下でない限り、ロシア産原油に対する保険引き受け、融資、海上輸送が禁じられる。米国と同盟国は世界供給に大きなシェアを占めるロシア産原油を市場に流通させつつ、同国政府の石油収入を減らすことを狙う。西側が牛耳っている主要な海事サービスを通じて、ウクライナに侵攻するロシアの戦闘能力を弱めたい考えだ。