いまや日本円の価値は下がり、日本経済の成長も長期的には期待薄……。米国経済も、Twitter、Meta(Facebook)、Amazon、HPとリストラを実施する大手企業が続々と増え、いっときの“米国株ブーム”は過ぎ去った。そこでいま注目されるのが「グローバル投資」だ。米国の富裕層の間では、米国以外の海外資産を組み入れるグローバル投資の動きが、以前にも増して加速しているという。
日本と海外の投資・経済を知り尽くした金融マン待望の初著書
『個人投資家もマネできる 世界の富裕層がお金を増やしている方法』(ダイヤモンド社)では、富裕層がやっているイギリス・フランス・ドイツ・イタリア・スイス・インド・チリ・台湾などへの国際分散投資法を、一般の個人投資家に向けてわかりやすく解説。投資バランスは「保守:積極:超積極=5:3:2」、1銘柄の投資額は資産全体の4%以内で、資産全体の2割は現金買付余力に――など、SBI証券や楽天証券などでも実践できる内容で、「これならできそう」「続けられそう」と思えるグローバル投資の秘訣を明かした1冊だ。本稿では、本書より一部を抜粋・編集し、グローバル投資の極意を伝授する。

【シン富裕層のお金の増やし方】<br />超大富豪“投資の神様”が「資産の95%以上を増やした」驚きの年齢とは?イラスト:ヤギワタル

グローバル投資で
知っておくべき7つのルール

【前回】からの続き 本書で指南するグローバル投資では、知っておくべき7つのルールがあります。このルールを守っているうちに、投資そのものが楽しめるようになり、続けているうちに上達してくるのです。まずはこのPARTで、このうち3つのルールを解説しましょう。

最初の2つのルールは、グローバル投資に限らず、株式投資全般に通じる基本です。ベテランの個人投資家は、当たり前のことのように感じるかもしれませんので、3つ目のルール(本書の74ページ)から読んでくださっても結構です。もっとも、“初心忘るべからず”の精神で、いま一度、読んでみることをおすすめします。金融業界に25年ほど身を置いている私自身、何度も何度も反芻(はんすう)し、アップデートしていくべき内容だと思っているからです。

ルール1
長期目線を持つ

1つ目のルールとして取り上げたいのは、富裕層に限らず、あらゆる個人投資家にとっての大前提といえること。それは、株式投資において、つねに「長期目線を忘れない」ということです。どのくらいの期間から、長期と呼べるのか。明確な定義があるわけではありませんが、国債は10年ものから長期の範ちゅうに入りますから、本書でも長期投資は10年以上としておきましょう。

「もう若くないから、10年以上の長期投資をするには遅すぎる」などと嘆かないでください。“超”大富豪である投資の神様ウォーレン・バフェットさんは、1930年生まれの92歳ですが、1000億ドル(約13兆円以上)ともいわれる莫大な資産のうち、95%以上は65歳以降に増えたものだそうです。【次回へ続く】

※本稿は、『個人投資家もマネできる 世界の富裕層がお金を増やしている方法』より一部を抜粋・編集したものです。