おひとりさまの老後には、現役時代には見えにくい落とし穴がある! それも踏まえた、お金&老後対策は必須です。男性の3.5人に1人、女性は5.6人に1人が生涯未婚と、独身者は急増中ですが、税金や社会保険などの制度は結婚して子どもがいる人を中心に設計されており、知らずにいると独身者は損をする可能性も。独身者と家族持ちとでは、本来お金についても老後対策についても「気を付けるべきポイント」が違います。独身者がひとりで楽しく自由に生きていくためにやっておくといい50のことを税理士の板倉京氏が著した「ひとりで楽しく生きるためのお金大全」から、一部を抜粋して紹介します。

【お金の専門家が教える】節約が楽しくなって、どんどんお金が貯まる思考法とは?Photo: Adobe Stock

節約に「ゲーム感覚」を取り入れる

 お金を下ろす日や金額を決めておく、というのも効果的です。「1週間に1回1万円」、「1ヵ月に1回5万円」、というように決めておくと、次に引き出す日が来るまでお財布の中にある金額で暮らせるように工夫する気持ちが生まれます。

 私は、頻度は決めていませんが、1回に引き出す金額を5万円と決めて、お財布の中身が1万円を切ったら引き出すようにしています。そうすることで、「前回は5万円で3週間もったのに、今回は2週間で使い切ってしまった。少し使いすぎたな」といった意識が生まれ、「次はもっと長くもたせるように頑張ろう!」とちょっとしたゲーム感覚で節約してみたくなったりします。

電子マネーやクレカ支払いの多い人は

 クレジットカードは、目の前からお金が消えていかないので、使っている感覚がないという意味では大変危険ですが、明細がきっちり残るので簡単に振り返りやすいのがメリットです。

 そこで、「毎週土曜は、クレカのチェックの日♡」といったように、週に1度はクレジットカードの明細をウェブでチェックするようにしましょう。このチェック作業が大変にならないよう、クレジットカードは多くても2~3枚までに納めたいところです。

 毎週チェックしていると、「今週はいっぱい使ってるけど、何に使ったんだろう」と気になるようになってきます。

 そうすれば、クレジットカードでも使いすぎが減ってくるはずです。

家計簿アプリを使うという手も!

「マネーフォワード ME」などの家計簿アプリを使うと、通帳やクレジットカード、電子マネーとも連携できるので、大変便利です。現金で買ったものはレシートを撮影すれば連携できます。マネーフォワードが2021年に実施したアンケートでは、アプリを利用したことで、家計改善を実感した人の約6割が「無駄遣いが減った」と回答。平均で月2万8615円(年間約34万円)の収支改善を実感しているとのこと。

 このように、「お金の見える化」をして、興味をもつだけで、自然と支出を減らすことができるというわけです。

 やってみるとわかりますが、「節約しなくちゃ……」という悲壮感を漂わせてやるのではなく、「やった! 今月は出費を減らせたぞ!」といったゲーム感覚で楽しむのがポイント。是非トライしてほしいと思います。

*本記事は、独身者向けのお金&老後対策を書いた、板倉京著「ひとりで楽しく生きるためのお金大全」から、抜粋・編集して構成しています。