ランニングやウォーキング、ジム通いなど、身体を動かす習慣を持つ経営者は多いという。しかも、単に健康のためだけの理由ではないようだ。フリーのインタビュアーとして、経営者や起業家、メダリストなど各界のトップランナー3000人超に取材してきた上阪徹氏の新著『マインド・リセット』からの一部抜粋で、一流の経営者たちに学ぶ、運動などの効用について解説する。
経営者が身体を動かすのは
健康のためだけではなかった
2022年の夏から、私は雑誌『週刊現代』(講談社)で、大企業の経営トップが登場するインタビュー連載を担当しています。タイトルは「社長めし」。総合週刊誌ですから、経済誌とは違う切り口で経営者のパーソナリティを伝えよう、との狙いで「食」というテーマで話を聞く企画です。
毎回、錚々たる顔ぶれの経営トップに取材をするのですが、改めて感じるのは、運動を意識している人の多さです。朝ご飯の話にからめて、多くの経営者がウォーキングをしたり、ランニングをしたりしている話をしてくれます。
身体を動かすことは肉体的な健康につながることは想像できるわけですが、経営者たちはそれだけを期待しているわけではないようです。身体を動かすことで、脳も活性化することがわかっているのだと思うのです。