ニュースで見聞きした国、W杯やオリンピックの出場国、ガイドブックで目にとまった国――名前だけは知っていても「どんな国なのか?」とイメージすることは意外と難しい。『読むだけで世界地図が頭に入る本』(井田仁康・編著)は、世界地図を約30の地域に分け、地図を眺めながら世界212の国と地域を俯瞰する。各地域の特徴や国どうしの関係をコンパクトに学べて、大人なら知っておきたい世界の重要問題をスッキリ理解することができる画期的な1冊だ。この連載では、本書から一部を抜粋しながら、毎日1ヵ国ずつ世界の国を紹介する。

「ジャマイカってどんな国?」2分で学ぶ国際社会Photo: Adobe Stock

ジャマイカってどんな国?

 ジャマイカはカリブ海に浮かぶ、キューバの南にある島国です。

 1962年にカリブ海の英国植民地の中で最も早く独立をしました。決して大きな国ではありませんが、カリブ海諸国の中では最も知られている国の一つです。それには3つの理由があります。

 一つはコーヒーです。生産量は多くはありませんが、最高級生豆「ブルーマウンテン」を生産することで有名です。クセがなくバランスの取れた味は日本のコーヒー通を魅了しています。

 第2に音楽です。レゲエは1960年代にこの地で生まれました。2018年にはユネスコの無形文化遺産にも登録されています。湘南乃風など日本にも影響を受けたアーティストは多数います。

 そして、なんといってもスポーツ。陸上競技のウサイン・ボルト選手は人類史上最速のスプリンターとして知られています。100mと200mでは北京・ロンドン・リオデジャネイロのオリンピック3大会連続で金メダルを獲得しました。

 またボブスレーチームは、熱帯の国として初めて冬季オリンピックに参加しました。1988年のカルガリーオリンピックのことです。

 ジャマイカはカリブ海地域における英語圏の中心です。西インド諸島の英語圏諸国が運営する西インド諸島大学モナ校があり、獨協大学と学術協定を結んでいます。

「ジャマイカってどんな国?」2分で学ぶ国際社会カリブ海の国々

ジャマイカ

面積:1.1万km2 首都:キングストン
人口:281.7万 通貨:ジャマイカ・ドル
言語:英語(公用語)、パトワ語(英語系クレオール語)
宗教:プロテスタント64.8%、無宗教21.3%

(注)『2022 データブックオブ・ザ・ワールド』(二宮書店)、CIA The World Factbook(2022年2月時点)を参照

(本稿は、『読むだけで世界地図が頭に入る本』から抜粋・編集したものです。)